紳士の皆様、こんにちは。たいちょーです。
今回はですね、靴磨きにちょっと興味出てきたかな??って人向けに、より踏み込んだ靴磨きのやり方を丁寧に説明していこうかと。
靴磨きの取っ掛かりとして、日々のデイリーケアについては、こちらの記事で紹介してますので、よろしければどうぞ。
・・・読みました??それでは張り切ってどうぞ!
靴磨きに必要な道具について
今回は最も普遍的な黒色の革靴を磨いていこうと思います。
国産革靴メーカーの一つ、スコッチグレインの内羽根ストレートチップです。
この記事書きながら最後に磨いたのいつだっけ??となってます。
前回のブログで、馬毛ブラシとミトンの説明をしました。より本格的な靴磨きを始めるには、その二つに加えて必要な道具がもう少し増えます。
- 液体クリーナー(汚れ落とし)
- ウエス(綿100%がおすすめです)
- 靴クリーム(今回は黒!!)
- 豚毛ブラシ(塗布したクリームを慣らす)

画像の道具たちは、僕が靴磨きを始めてから少しずつ買い足した物になります。(右上のミトンだけは500円位のものをずっと使い続けています)
本格的な道具はブラシだけでも1万円を超えてきます。。。
最初からこのクラスの道具を揃えるとなると、非常にハードルが高すぎますし、あくまでも身だしなみといった観点から考えると、ここまで本格的に揃える必要は無いと思います。
僕も最初はM.Mowbrayが販売しているスターターキットから始めてますし、靴磨きをやってみて、もっともっと追及していきたい!ってなった段階で、徐々に揃えていきましょう!
因みにですが、汚れ落とし等に使用するウエスに関しては、着古したTシャツをカットして使う方も多くいらっしゃいますし、そもそもが消耗品ですので、そちらの方がコスパが良いと思います。ですが、プロの靴磨き職人さんがオリジナルで販売しているウエスも非常に使いやすいので、もし余裕がある方は是非使ってみてください。
個人的おすすめは京都は御幸町通りに店舗を構えている、「Glayage Kyoto」さんのオリジナルウエスです。
ECサイトで初心者向けのクリームも販売されており、そちらもおすすめです。
靴磨きの手順
前置きが長くなり過ぎましたが、早速手順について説明していきます。
1.靴紐を外す。

外さない人もいますが、クリームを塗布した後ブラッシングする工程で、紐に色移りしてしまう可能性があるので、外すのをおススメします。
また、今回はシューツリーにはあえて言及しません。(装填はしてますが。。)ただ、シューツリーはあった方が、保管・磨きに便利です。
シューツリーもピンキリですが、手元にない場合は、代わりに新聞紙等を丸めたものを中に突っ込んであげると、作業し易くなります。
2.馬毛ブラシでブラッシング

表面についた埃、細かいチリなどをブラッシングで落としていきます。この時、甲の履き皺の部分やコバ(アッパーとソールの間の出っ張りを指します)の隙間部分にも溜まりやすいので、重点的にブラシをかけてあげて下さい。
3.汚れ落とし

手順2.でおおまかに表面の埃などを落とせたら、次は液体のクリーナーで汚れ落としの工程に入ります。表面に残った古いクリームや、ブラッシングで落としきれなかった汚れを落とします。おススメはコロンブス社が出している、BootBlackブランドの「ツーフェイスプラスローション」です。水性汚れ、油性汚れの両方に対応しています。(WAX等の頑固な?油性汚れは専用のクリーナーが必要です。)
汚れ落とし布を指に巻いて、2~3滴程布に垂らして馴染ませます。この時、人によっては指1本の人もいれば、私のように指2本を使う人もいますが、正直好みです。作業し易い方をチョイスで大丈夫です。

液体クリーナーを布に馴染ませたら、表面全体を満遍なくなぞっていきます。注意点としては強くゴシゴシと拭かないようにして下さい。汚れだけでなく、革を染めている染料等も落としてしまう可能性があります。
片方の汚れを落としたら、もう一方も同様に行います。これをもう1回ずつ繰り返し行います。イメージとしては、1回目で表面に留まった汚れを動かして、2回目で拭い取る感じです。全体がマットな感じになったらOKです。
また、布はずっと同じ面を使うのではなく、程よく汚れが布に移ったな~と感じたら面を変えることをおススメします。

4.栄養補給・補色(クリーム塗布)
さて、ここで皆さんお待ちかねの靴クリームの登場です。
プレメンテやひどく乾燥しているような靴のメンテナンスの時は、ここでデリケートクリームの塗布をいったん挟みますが、こちらはまた次回に譲ります。
磨く靴の色に合った色の靴クリームを用意します。今回は黒なので簡単(?)ですね!!

ところで、クリームは指塗り、ブラシ塗りどっちが良いの?
こちらも完全に好みです。思考停止している訳では御座いません。
指塗り派とブラシ塗り派は古来より争いを繰り広げており、その規模は山で採れる二つの「子」を模した、某お菓子の争いに匹敵すると言われています。
たいちょー
磨きのプロフェッショナル達は指塗り派が多いように見受けられます。その利点は、体温でクリームを柔らかくする事で、革に浸透させやすくする。また、指が直に革に触れているので、乾燥具合等の革の状態が分かりやすいなどなど。
一方で、ブラシ塗りの利点はまず何といっても手が汚れない!!コバの隙間等の指では塗り切れないような場所もフォロー出来るといった点など(筆者調べ)
どちらの塗り方にも一長一短があります。私も最初はブラシで塗っていましたが、いつの間にか指塗りしてましたね。。(遠い目)
話が逸れました。今回はいつも通りのやり方の「指塗り」で進めていきます。
米粒大のクリームを指先に取ります。ここは感覚です、慣れてください(なげやり)
ここからいよいよ靴にクリームを塗っていくのですが、薄い色だと塗りムラが出やすいです。なので、目立たない箇所から塗っていきましょう。僕は踵の内側から塗るようにしています。一番目立たない部分なので。
クリームは革の表面に薄く薄く伸ばして塗り込んでいきます。指先の感覚でクリームが無くなってきたら、また米粒大を指先に取って、全体にムラなく塗布しましょう。
全体に塗ることが出来たら、このように軽く曇った感じになります。これで塗布工程は完了です。次はブラッシング!
5.豚毛ブラシでクリームをさらに馴染ませる。

さっき使った馬毛ブラシじゃあかんの?
人によっては馬毛で馴染ませる。といったやり方があるかもしれません。靴磨きに正解は無いので!!!ただ、この工程で重要なのは「コシ」なので、豚毛を推奨します。
それと、埃落とし用の馬毛ブラシをこの工程のブラシとしても兼用するのはあまりお勧めしません。。
全体的にブラッシングしていくのは変わりないんですが、力を入れてガッシガシといきましょう。思ったより力を入れてブラッシングするくらいがちょうど良いと思います。
今回の靴には無いですが、「メダリオン」と呼ばれる穴飾りに知らず知らずのうちに塗ったクリームが入り込んでしまっていることがあるので、念入りにブラシをかけていきます。あと履きシワの部分もね。
6.乾拭き
ここでまた布の出番です。汚れ落としに使った布でも良いですし、用途分けしても良いでしょう。
ブラッシングで馴染ませた後、表面に残った余分なクリームを拭き取る目的です。

めっちゃツヤ出てきた!!!!
個人的には、靴磨きの中でこの工程が一番好きですね。じんわりとツヤが出てくるのが目に見えて分かりますし、達成感が得られます。
7.仕上げ
仕上げと言っても、もとに戻すだけなんですけどね。
靴紐を穴に通して、結んで、はいパシャリ。
ちなみになんですが、僕はここでミトンで軽く乾拭きしてます。
まとめ
ここまでが、基本的な「シューケア」の流れです。
頻度としては、10回くらい履いたら1回くらいで良いと思います。
とか言いながら軽く半年放置してるとかあるあるですよね・・・?
この積み重ねだけでも、いつの間にか手放せない相棒になっている事でしょう。
もっと光らせたいって欲が出てしまった方は、「鏡面磨き」という領域もありますので、また紹介出来ればな~って思ってます。
それでは、良い靴磨きライフを!!
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